戸を閉める!

おはようございます!BAISOKUの吉沢です。

先日、あるビルの入り口のドアで、
前に歩いていた人に続いて中に入ろうとしたところ、
目の前にドアが閉まってきて、あやうく顔面をぶつけるところでした。

続けて後ろに人が来ているのだから、ちょっとドアを押さえてくれるとばかり
思い込んでいたのが悪かったのですが、その人は全く気付かないで
スタスタ行ってしまいました。

今はどこも自動ドアで、ドアを開けたり閉めた
りすることが少なくなって来ているからでしょうか。

そういえば、ヘンな話で恐縮ですが、ある所では女子トイレの入り口のドアが
開けっ放しになっていて、その前を通らなくてはならず、
下を向いて急いで走り去ったことがあります。

私が小さいころは、物事をけじめなく中途半端にしたままにすると、
「便所に行って戸を締めない奴」といって厳しく戒められたものです。

私が尊敬する、ホンダ―カーズ中央神奈川の相澤賢二会長は、
ショールームの自動ドアを、わざわざお金をかけて手動に戻したそうです。

お客様がお見えになったとき、自動ドアだとお客様が
何事もなく店内に入ってこられる。

手動のドアだと、お客様がドアをよっこらしょ、と開けようとしたときに
すばやく飛んでいって、先にドアを開けてさしあげることができる。

そうすると、お客様は必ず「ありがとう」と言ってくださる。

お客様とのやりとりが、無言の来店から始まるのと、
お客様のほうから「ありがとう」と言って始まるのとでは
その後の商談の進み方が全く違うのだそうです。

さすが!お客様の心をわかっていらっしゃるなぁと敬服します。

話を元に戻すと、「開けたら閉める」この当たり前のことが、今、
できないひとが多くなっています。
ドアを閉められないのではなくて、「閉める」という意識がないんですね。

入口のドアの開閉だけでなく、スーパーマーケットのアイスクリームの
ショーケースも自動でドアが閉まるようになっているし、
コンビニエンスストアの飲み物の冷蔵庫も勝手にバタン!と閉まります。

開けたら閉める、ではなくて、開けたら開けっ放しにしておいても勝手に閉まる、のです。

気をつけましょう。この便利さ、この常識は日本だけのもの。
世界では通用しません。

海外でタクシーに乗るとき、タクシーを止めてじっとまっていても
ドアは開きません。自分で開けるのです。

もちろん、降りるときも降りたら自分でドアを閉めるのです。
そのまま立ち去ろうとすると運転手さんからどなられます。

「開けたら閉める」世界の常識、マナーの基本です。

くれぐれも「便所に行って戸を締めない奴」にならないようにしてください。
けじめましょう!

◆今日の一言

「常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションのことをいう」

アルバート・アインシュタイン